相手の癖に合わせた、読んでもらえる言葉
こんにちは。
コピーライターの山崎です。
あなたがどんなビジネスをやっているにしても、ターゲットとなるお客様がいるかと思います。
広告における文章作成は、「できるだけ一人のターゲットに向けて書いた方が良い」ということは耳にしたことがあるかもしれません。
今回はそれよりも奥の話で、「ターゲットの癖を見抜いて、より共感を得てもらう文章」というテーマでいきます。
ターゲットの癖について
まず、読む相手のことを良く考える必要があります。
相手はあなたと同じ人間です。
ですが相手は、一人一人違う考えで生きている、個性ある人間。
なので「ターゲットによって行動に癖がある可能性が存在する」ということです。
この癖を意識して言葉を作ってゆくと、よりターゲットに刺さりやすい言葉を作っていけます。
人の癖にはどのようなものがあるのでしょうか?
今回は言葉の話なので、言葉を読むときの相手の癖です。
例えば「最近ウェストが気になる人のための、腰回り-5cmダイエット商材」というものがあるとします。その商材の広告文を作るとしましょう。
で、ターゲットのリサーチもして、どんなことを普段から考えているのかなどを調べ、とても良い広告文ができたとしますよね。
でも実際に広告を流してみると、なぜか反応が良くない。
ということが起こります。
ではなぜ反応が良くないのか? と考えて、
今回はそのターゲットの「癖」に注目します。
「生活習慣」とも言い換えられるでしょう。
例えば……広告文自体の出来が素晴らしくても、もし相手が「あまり言葉を読む習慣がない」ターゲットだとしたら。
そうだとしたら、そもそも広告文の中の本当に読んでもらいたい場所まで「辿り着いていない」可能性が出てきます。
そうなると、重要な個所を読んでもらう前に、広告自体が捨てられているわけです。
これは、単なるリサーチではなかなか出てこない話です。
例えば私たちのようなコピーライターの仕事であれば、広告文を作る際にできるだけターゲットとなる人にヒアリングをさせてもらう機会を作ります。
そこで、ターゲットの人がどんなことを考えているのか。好き嫌い、信じていること、願望、悩みなどを聞いていくわけです。
ただ、そこで聞けるのは「ターゲット自身が自覚していること」だけです。
自覚していないものは当然聞くことができません。
そう、「癖」というのはこの「無自覚の領域」のことを言います。
人は一日の内に無数の情報に晒されているので、実はとても余裕がありません。見ることができる情報が多すぎて、自然と情報の取捨選択をしています。
この「自然と情報の取捨選択」というのは、頭で考えて行っていないということです。
つまり、情報を見始めた瞬間に「これは見るべき」「見なくていい物」というのを無意識のうちに本能で行っています。
これは理性ではなく、感情やそのときのタイミングなどで決めているのです。
そのため、少しでも面倒だと思ったらその情報は見ません。
そして、リサーチのヒアリングだけでは聞き出せない本人の癖がここに隠れています。
「そもそも情報に限らず、何かを読むこと自体がもう嫌だ」
という癖があったり。
最初の一行しか読まなかったり。
もしそういった癖がある場合、反応が出ないのは当然です。いくら本文で良いことを語っていてもそこまで読まれないのですから。
だからこそ、読んでもらうにはどうすればいいか? となります。
読んでもらうためには”引き”が重要
これはもう何度書いたかわかりませんが、とにかく引き付けることが重要です。
つまり、目を引く文章「キャッチコピー」が必要、という話になります。
(キャッチコピー作成の話は長くなりすぎるので別の機会にします)
キャッチコピーの後も、どんどん読んでもらうことを考えた文章にすることが必要なのですが……相手が良く文章を読まない癖があるのだとしたら、数行が勝負です。
この場合は小さな本文をダラダラと長い広告にするのではなく、小さな広告枠で、インパクトの強い言葉をドン、と出すような広告にした方が効果が期待できるでしょう。
もしくは言葉だけではなく、強烈な写真やイラストの力を借りる方が手っ取り早いこともあります。
このことから言えるのは、広告文を作るときには相手の癖も知る必要がある、ということです。
他にも「どんな時間帯に見る癖がある」とか、メインの分野以外にも○○なことに関連した関心を持っている、なども聞き出せた方が良いでしょう。
この無意識の部分までヒアリングで引き出せると、作る広告文も変わってくるかもしれません。