見ていて「これは確かに売れるわ」と思った物
こんにちは。
コピーライターの山崎 嵩幸です。
先日のことですが、偶然テレビをぼぅっとしながら観る機会がありました。
普段テレビをほとんど観ないのですが。どうせ観るなら役に立つものを得たいと考えながら観ていました。
その番組では、ある商品を売っていたんですね。
良くある通販番組です。
売れ筋を扱うということ
その番組の中で何を売っていたかというと、「包丁」です。
それだけを聞くと「なんだ包丁か」と思われてしまうかもしれません。
ですが、とても良いチョイスだと感じました。
番組の構成は以下のような形です。
あるショッピングモールの中で、男性の実演販売員が包丁で食材を切って実演しています。
ニンジン、ダイコン、トマト、アボカド、冷凍サバ。
日常の中で良く見る食材たち。
それらをすさまじい切れ味の包丁でスパスパと切って、実演しているわけです。
またトークも上手く、この話はステマ(※)ではありませんが、観ていて少し欲しくなってしまいました。
※ステマ=ステルスマーケティング:気付かれないようにその商品の良さを宣伝して買ってもらう手法のこと
その包丁は、通販で扱っているのを良く見る、スパスパととにかく切れる包丁です。
硬いアボカドも、大きな種ごとまるでバターを切るかの如く真っ二つにしてしまうんですね。
職人が一本一本手作りしているらしいです。
ですが、それだけだと良くある通販です。
通販番組で扱うものは基本的に売れ筋の商品です。
とにかく主婦目線で、買ってもらいやすい商品を扱う傾向が多いなという印象。
日常の中で女性が家庭の財布を握っていることは多いですから、主婦にターゲットを絞って通販番組を作るのはけっこう理に適っていますね。
しかも、売れ筋な商品をあえて扱うことで、安定して買い求めてくれる人が現れる。
マイナーで、一部の人しか買わない商品を扱うというのは、それだけでも全体のお客様の数を減らしてしまう、ということに繋がるんですね。
そういった意味では、日常の中で必ず必要になる「包丁」というのは、主婦向けに通販で扱う商品としては絶妙なチョイスだなと感じたわけです。
昔から包丁は通販の商品では定番ですが、きちんと意味があってそれにしているんだということが分かります。
売れ筋商品は、なぜ売れるのか?
なぜその商品が「売れ筋商品」となるのでしょうか。
一つの理由としては、その商品が生活の中に根差したものであるからです。
つまり、「衣食住」の中に入っているかどうかです。
いえ、今の時代はそこに情報をプラスして、「衣食住情」というのでしょうか。
人間の生活に根差したものは、必要性が高くなります。
包丁を例にしますが、包丁は紛れもなく「食」文化を支えるものですよね。
しかも食事は一日に三食摂る人が多く、その都度食材を調理するために包丁は必要な物となります。
その毎度使っている包丁が、切れずにストレスの溜まるものであったら、料理自体が億劫になってしまいます。
切れない刃物は怪我のリスクも大きくなります。
ですが、良い包丁が一つあるだけで、料理がものすごく楽しくなることもある。すなわち、食事を作るのが楽しくなり、毎日が楽しい、に繋がる。
こういったものだからこそ必要とされる。売れる。
意外と売れる商品の基準は単純なものなのかもしれませんね。
この基準に入っている物は売れやすい。
入っているから売れ筋商品となってゆく。
入っていない物は売れにくい。
入っていないから必要とされず、がんばって売っても売れない。
そういったことが起きてくるのですね。
扱うもの一つで全く違う結果になるのですから、商品選びは本当に大事なことだなと気付かされました。
山崎